日本人は体内の水銀蓄積量が非常に多いと言われています。
その理由は何より、魚介類を良く食べる民族ということでしょう。 日本人の魚の1日摂取量は平均85gと言われ、肉食が進んで魚介類を食べることが少なくなったとは言え、世界の中では魚介類を多く摂取する民族です。 魚介類には水銀が蓄積されることが知られており、日本人の体内の水銀蓄積量は欧米人に比べて10倍以上とも言われています。
海洋汚染により水銀の影響を受けたプランクトンを食べた小魚に水銀が蓄積し、その小魚を食べる中型魚に濃縮された水銀が蓄積します。そして最終的には大型魚に一番濃縮された形で水銀が蓄積していきます。 こういったことから、マグロなどの大型魚を食べる機会が多い東京近郊の住民では水銀濃度が全国平均よりも高いことが知られています。
歯科治療「アマルガム」による水銀被曝
みなさん、「アマルガム」というものをご存知でしょうか? 最近は大分少なくなってきたようですが、虫歯などの歯科治療であけた穴に詰める物質が「アマルガム」と呼ばれる水銀と他の金属の合金のものです。以前は日本人に2人に1人ぐらいはこのアマルガム治療を受けていたと言われています。
欧米では、このアマルガムに含まれる水銀が原因の病気や症状について莫大な数の研究がされていますが、とくに副腎疲労に代表されるような慢性疲労症候群やアレルギー疾患などと関わりがあるという研究結果も多く、アマルガム使用禁止の呼びかけもされています。
歯に詰められたアマルガム中の水銀は、沸点が低く体温より少し高い温度でもすぐに蒸発します。 要は、熱い食べ物や飲み物を摂っただけでも、蒸気になるということです。 こういった水銀蒸気を吸い込むと、水銀が肺から血液を通って全身の細胞に入り込みます。 細胞内に入ると、容易にタンパク質や酵素などと強力に結合し、長時間細胞内に蓄積することになります。 またさらに悪いことに、水銀は血液脳関門を容易に通過出来るので、アルツハイマーや
多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症のような神経退行性疾患との関わりも疑われています。
ワクチンにも水銀が含まれている!?
ワクチンには「チメロサール」と呼ばれる水銀を含んだ防腐剤が使用されています。 このことはご存知の方も多いとは思いますが、インフルエンザワクチンはもちろん、小児の様々なワクチンにも含まれています。 米国ではジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ、B型肝炎ウィルスなどのワクチンにチメロサールが使用されており、こういったワクチンが増えたことと小児の自閉症の急上昇との関わりが指摘されています。
今ではチメロサールフリーのワクチンも出てはいますが、今後とも胎児、幼児、そして小児のワクチンによる水銀被爆のリスクは考えておくべきことでしょう。
食生活の西洋化やコンビニ、ファーストフード、ファミリーレストランの台頭で、子どもから若い世代が魚を食べなくなっているにも関わらず、以前として体内の水銀蓄積量が多いのは、こういった歯科治療やワクチン接種による水銀被爆があるからと見てもよいかもしれません。
ちなみにアマルガムやワクチンの被爆による水銀の量は、魚を食べて被爆する水銀の量の6〜10倍にもなると言われています。
その他の重金属についても、今月の勉強会ではお話していきます。 お楽しみに〜。
小菅 一憲
カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック