今回テーマにして話してきた代謝の話。

皆さん。

カラダがどのように栄養を取り入れ、どのような流れで身体を動かすエネルギーを作っているか理解して頂けたでしょうか?

今日が最後になりますが、ご存知のようにカラダのエネルギー源となる食べ物は、タンパク質 と

脂質 、炭水化物 の3種類になります。もちろんこの中で一番使いやすいのは炭水化物(糖質)です。しかし、持久力などを考えるとタンパク質も重要ですし、脂質もかなり大きなエネルギー源の1つです。 そして、実はこの摂取バランスは、健康的な生活を送るために大切な要素になるのです。

タンパク質タイプと炭水化物タイプ

食べ物を燃料として考えるなら、タンパク質、脂質、炭水化物をどのような比率で食べるかということは、燃料をどのような比率で自分のカラダに取り込むかというふうに考えることができると思います。

人には燃料を代謝するタイプがそれぞれ違い、タンパク質を燃料 にするのが得意なタイプや逆に

炭水化物を燃料 にするのが得意なタイプ、その中間の ミックスタイプ が存在します。

炭水化物は、燃焼するのに時間がかからない燃料です。 そして逆にタンパク質と脂質は、燃焼に時間がかかる燃料と言えます。これはなんとなくわかると思いますが、さらに人には燃料を燃焼するのが 速いタイプ(Fast Oxidizer)と 遅いタイプ(Slow Oxidizer)がいるのです。これこそが代謝タイプの違いです。

燃料を燃焼するのが速いFast Oxidizerの方は、燃焼に時間がかからない炭水化物だけを摂ると早い段階で、燃料が枯渇してしまい、エネルギー切れとなってしまいます。

このため、燃焼に時間がかかるタンパク質と脂質を多めに摂る必要があります。このタイプの人がまさに「タンパク質タイプ」と呼ばれる人です。

逆に燃料を燃焼するのが遅いSlow Oxidizerの人は炭水化物でも十分燃料が持続します。

もちろん血糖値をすぐにあげてしまう糖質ばかりの食生活はかえって負担をかけてしまうことがあるので注意は必要ですが、タンパク質や脂質に比べて炭水化物の比率が多いのがこのタイプいわゆる

「炭水化物タイプ」の人です。

そしてもちろんこの中間の方「ミックスタイプ」の人もいます。

ちなみに日本人はミックスタイプ、炭水化物傾向の人がとても多いと言います。 逆にアスリートでは、タンパク質タイプやミックスタイプの中でもタンパク質傾向の人が多いですね。

参考までにそれぞれのタイプのお勧めされる比率を書いておきましょう。

○タンパク質タイプの人 炭水化物:タンパク質+脂質 ▷ 3:7

○ミックスタイプの人 炭水化物:タンパク質+脂質 ▷ 5:5(タンパク質3:脂質2)

○炭水化物タイプの人 炭水化物:タンパク質+脂質 ▷ 6:4

自分の代謝タイプにあった正しい比率で栄養が摂れた時に、一番エネルギーに溢れ、イキイキとして毎日集中力が続くような生活が送れるようになるでしょう。 もし、自分に合った比率で食べ物を食べられたら、毎日パワー全開で走れます。 そして、脂肪を貯め込むこともなく、効率よく燃料を燃やせるわけです。

またそれぞれのタイプで、他にも特徴があります。

例えば、タンパク質タイプの人は、副交感神経優位 な方が多く、逆に炭水化物タイプの人は

交感神経優位 な方が多いことや、タンパク質タイプの人にとって砂糖は特によくないので、極力摂らないようにしなければなりませんが、炭水化物の人は糖質ですぐに問題を起こしにくいことがかえって摂り過ぎを引き起こしてしまうこともあります。

代謝タイプのテストにチャレンジ!

みなさん、この代謝タイプかなり興味が湧いてきたのではないでしょうか?

このタイプを判定するのには、いくつかの設問に答えて頂くようなテストがあるのですが、ここでは紹介しきれないので、自分の最適な食事比率を見つけるためのステップを簡単に紹介しましょう。

これは、以前お話したことがある 2週間テスト にも似ています。

まず最初の 5〜7日間 は一般的な炭水化物とでんぷん質の野菜(イモやカボチャ)などを全く摂らない食事をします。その他のお肉、お魚、卵、ナッツ、種子類などのタンパク質や脂質は好きなだけ摂ってください。

またその時の野菜は緑黄色野菜などの非でんぷん質の野菜にします。 また満腹にすることはないですが、糖質ではない間食を適宜摂るようにしましょう。

こうすると、ほとんどの人が体調が良くなったと感じます。

最初は怠さ、頭痛、フラフラする感じなどの症状を伴うこともありますが、そこを乗り切るとかなり気分の良い状態になり、エネルギーの上昇を感じるようになります。 しかし、1週間以降は大抵の方が少しエネルギー不足を感じてくるので、この時点でタンパク質の量を減らしながら、野菜の量を増やしていき、その後少量のでんぷん質の野菜を食事(一食)に加えてみます。最初はイモ類などを大さじ1杯くらいの量ですね。

そして少量のでんぷん質を摂っても調子が良ければ、もう一食でんぷん質を増やしていきます。毎食増やしていっても順調であれば、今度は全粒穀類(玄米や全粒粉のパンなど)を摂ります。

こうして、本当に少しずつ少しずつ、炭水化物の量を増やしていくことで、自分が1番合っている比率を探っていくのですが、もし最適な比率より超えてしまうと、疲労感 や 気分の上下、 消化器系の症状、甘いもの への欲求、その他身体の症状など、以前と同じような症状が出ると思います。

そうなったら、炭水化物を摂り過ぎ のサインになるので、それの少し手前まで戻していきましょう。

こうやって自分の炭水化物の適量がわかると、それ以外をタンパク質と脂質で補うという比率が1番最適なバランスということになります。 炭水化物は摂り過ぎても不足しても、症状を引き起こすので、この 炭水化物の適量 というのが非常に重要になってくるのです。 自分にとっての最適な燃料比率がわかった方は、それを1日単位でなく、おおまかに1週間ぐらいでどのぐらいの量かというのを計っておきましょう。炭水化物というのは、ある日摂り過ぎるとそのまま次の日、次の日と増えてしまうこともよくあります。

外食で炭水化物の量が多くなった場合は、次の日に少なめにして調節するなどうまくコントロールしていきましょうね^^。

自分に合ったバランスが見つかった時は、しばらくするとその摂取比率を自分のカラダが自ら欲するようになります。カラダが発する声に耳を傾け食事を微調整していってみて下さいね。

人間のカラダは 60兆個 の細胞で作られていて、それらの細胞すべてがタンパク質、脂質、炭水化物によって作られ、維持されています。正しい食事をとれた時、食べ物は究極の薬になります。

今回お話した自分の代謝タイプに合った燃料比率がわかれば、食後に得る感覚が大きく違ってくると思います。エネルギーが湧く感覚が長続きし、精神的にスッキリすること、また充足感や満足感も感じることになるでしょう。

また甘いものやカフェインへの欲求もなくなると思いますよ。

小菅 一憲

カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック

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