「働く女性の約3分の1が生理痛に悩んでいる」

厚生労働省の調査では、このような結果が出ています。 また生理前症候群(PMS)は現代女性が何らかの形で経験しているというぐらいポピュラーな症状になってきました。

こうしたことの背景には、女性の仕事環境の変化や不規則な生活習慣が大きく関わっています。また若い女性のPMS実態に関する研究では、栄養素摂取の状態が重要な因子になっていることがわかってきました。まさしく 食生活 が関わっているということなのです。

今月は、そんなPMSに対するサポートについて詳しくお話していきます。 まずは月経リズムについてのお話から^^。

月経とは?

月経「メンストラル」という言葉は、もともとはギリシャ語の月を意味する言葉から生まれたそうです。 月が満ちてから欠けるまでの期間という意味があるのですが、これはまさに女性の約一ヶ月の流れを表すのに最適な言葉かもしれません。

月経とは、みなさんもご存知の通り、女性の膣から出血が起こることを言います。またそういったことが起こるのは、思春期から閉経までの間に女性は妊娠をするために卵子や赤ちゃんのための膜などを準備するからです。そして受精が行われなかった場合、準備した膜は排泄されまた新たに作るということをしています。この排泄時に起こる出血が月経と呼ばれるわけですが、約1ヶ月ごとでこの流れは起こっています。

エストロゲンとプロゲステロン

女性ホルモンとよばれるのは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類ですが、この2種類のホルモンとも勝手に出ているのではなく、脳の指令によって出ています。

正常な月経の流れでは、25日〜28日 毎に脳から「妊娠する準備をする」指令が送られます。

そうすると、卵巣内の卵胞と呼ばれる袋の中で、数個〜数百個の卵子が成熟していきます。卵胞は、卵巣にある卵子を作る専用細胞です。

生理周期は約1週間ごとでホルモンの流れが変わっていくので、順に説明していくと、月経の第一週(月経の出血のあった直後)に卵胞が卵子の成熟を促す間に、卵胞ホルモンと呼ばれる「エストロゲン」が非常に多く分泌されます。このエストロゲンは、子宮内の組織形成と血液供給を促してくれます。またその後の排卵までの1週間は、このホルモンがかなりたくさん出る時期です。

卵子が成熟し始めると、卵巣の外側の表面に送られ、10〜12日後に卵胞は割れ、卵子を子宮に送るために卵管に放出することになります。これこそが 排卵 です。

その後(排卵後1週間)はエストロゲンが減る時期です。排卵後の1週間は、黄体ホルモンと呼ばれる

「プロゲステロン」が増えてきます。

黄体とは何かというと、先程の卵胞から卵子が飛び出すことを排卵と言いましたが、排卵が行われて抜け殻になった卵胞はもういらないといったわけではなく、卵胞の抜け殻は黄体という黄色い粒に変わり、それはそれで大切な働きをしているわけです。黄体と呼ぶのは、卵巣の表面に小さな黄色い物質としてくっ付いているからなのです。この黄体から出るのが、プロゲステロン。月経周期後半の2週間の間このプロゲステロンがもっとも優勢になり、ピーク時には1日 20mg 作られると言われています。

この頃、エストロゲンも若干出ては来ているので、プロゲステロンはエストロゲンと一緒に働き、子宮内の組織と血液を調整させていくのです。排卵後10〜12日の間に妊娠しなければ、この2つのホルモンのレベルは急速に減少します。 減少するとこれが月経出血を引き起こし、生理となるわけです。

いかがでしょうか。 このように女性の1月の変化は1週間毎で変化をし、それが4回で月経周期になっているのです。 女性の身体の中の子供を生むための準備なのですが、とても良く出来ていると思いませんか?

エストロゲンは、子宮内膜をふかふかにして「赤ちゃんのためのベット作り」という役割があり、プロゲステロンは、子宮内膜に栄養を送って「赤ちゃんのための栄養作り」という役割があります。女性はこの流れを毎月毎月、身体の中で行っているのです。 すごいですね。

次回は、生理前症候群のタイプについてお話していきます。 お楽しみに〜。

小菅 一憲

カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック

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